2022年10月15日~16日に「びわ100」が3年ぶりに開催されました。
長浜市の豊公園をスタートして大津市のおごと温泉観光公園まで琵琶湖の周りを歩く100kmのウォーキング大会です。
メインの100kmウォークは正午にスタートして翌日の16時までの制限時間28時間で行われ、定員は350名です。
また、120kmのウルトラコースに50人、16時スタートの制限時間24時間のアスリートコースに100人、合わせて500人の参加者が集まりました。
3年前は1000人の歩行者が歩きましたが、コロナ禍ということで定員を半分にしたため、募集からわずかな期間で定員が埋まりました。
スタートは長浜城のある豊公園。
受付を済ませ、スタートの準備をします。
参加者全員がGPS発信器を装着し、チェックポイントの通過が自動で確認できるため、歩行者とスタッフの接触が少なくなり、応援者はリアルタイムで歩行者の位置がわかる便利なシステムです。
ラジオ体操で体をほぐし、いざスタート地点へ。
12:00に120kmウルトラコースがスタートしました。
100kmの部は12:01と12:06のウェーブスタートです。
天気が良く、青空が広がり、美しい琵琶湖の風景を眺めながら歩いて行きます。
120kmの部は北へ10km歩いて折り返し、20kmから100kmの部と同じコースを歩きます。
これまで何度か100kmウォーキングの大会に参加した経験から、前半に飛ばし過ぎないように気をつけますが、まだまだ元気なので、自然とペースが上がます。
10kmの折り返しを過ぎます。
ここで前を歩いている女性の方とはゴールまでずっと前後しながら同じようなペースで歩くことになります。
11.4km地点に第0CP(チェックポイント)があります。
メインの100kmの最初のCPが第1CPなので、120kmの最初のCPは予備的なもの(折り返し確認のため?)で第0CPとなっています。
第0CPの到着タイムは1時間50分。
20kmの通過は3時間ちょうど。
ペースが少し早すぎる気がしますが、あまり気にせず気持ちのいいペースで歩くことにします。
夕刻になり、太陽が西の空に低く浮かんで見えます。
波の音を聞きながら黙々と歩きます。
コース上には分岐点に矢印で表示があります。
歩行者が迷わないようにできるだけわかりやすく案内表示を設置しているということだったので、あまり地図を見ずに歩いていました。
でも、この彦根城の手前の分岐点で左に曲がるところで表示を見落として直進してしまいます。
そのあとにも道路工事中の箇所でコースから外れたり、彦根で1.5kmくらい余計に歩きます。
集団で道に迷って4km余計に歩いてしまったという人たちがいて、自己責任で慎重にルートを確かめる必要があるということを改めて感じます。
案内表示を頼りにしてはいけないと思い、ここから先はしっかり地図を確認しながら進んでいきます。
まだ明るいうちに道を間違えたことでルート確認の大切さを認識したので、暗くなってからコースアウトすることなく歩くことができて良かったです。
彦根城の周りで道に迷っている間に日が沈んでいきます。
暗くなってきたのでヘッドランプを点灯します。
今回も充電式のLEDランプを二つ用意しています。
夜間はライトがないと進むことができないので、ヘッドランプは必須。
安心のため、必ず2個用意しています。
最近のランプは高性能の上に小型軽量化されていて二つ持っていても邪魔になりません。
日が暮れて、夜道を淡々と歩きます。
コース表示は100kmの部のレギュラーコースの距離のため、120kmの部プラス20km進んだことにななります。
30kmの表示は50km地点です。
第1CP、50.9kmのファミリーマート近江八幡白王町店に到着。
第1CPの到着タイムは8時間34分。
ここでペットボトルのお茶、羊羹、饅頭、バナナをいただきました。
60.5km、岡山園地のエイドに到着。
タイムは10時間35分、前のCPからの約10kmをちょうど2時間で歩いています。
ここは、3年前にびわ湖一周165kmのウォーキング大会に参加した時に145km地点のチェックポイントがあった場所で、懐かしさを感じます。
このエイドではクリームパンをいただきました。
今回の大会、エイドごとにペットボトルの飲み物をもらえます。
水分補給は重要なので、多少荷物が重くはなりますが、水分補給のために自動販売機かコンビニを探さなくて済むのはありがたいです。
だんだん眠気に襲われ始め、ペースが落ちていきます。
距離表示は10kmごとにあるようなのですが、50kmと70kmの表示は見落としました。
距離表示を見落とすくらいですから、案内の矢印も見落とす可能性は高く、彦根でのコースアウト以降しっかり地図を確認しながら歩くようにしたのは正解でした。
80km(表示は60km)地点が第2CPのロイヤルホームセンターです。
到着タイムは14時間37分。
このあたりが一番眠くて、疲労を感じていて、このCPの写真を撮るのを忘れました。
ここではコーンポタージュスープ(カップのやつでお湯を入れて作るタイプ)をいただきました。
徹夜のランニングやウォーキングでは夜間に眠気や吐き気に襲われることがあります。
スープを飲んだ後、眠気と吐き気が強くなったため、少し横になりました。
無理して苦しみながら歩くより、少し休んだ方が結果的にはペースを維持できます。
残り40kmなのでよほどのことがない限り完歩ができるという安心感もあって、ここで1時間休憩しました。
1時間ゆっくり休んで再スタート。
時刻は午前4時です。
夜が明けました。
人は太陽が昇っている時間帯に活動する生き物です。
夜が明けると元気になれます。
第3CPの89.1km地点、ENEOS草津矢橋SSに到着。
到着タイムは18時間26分。
CP2からCP3までの約10kmのタイムが3時間50分かかっています。
1時間休憩していたので実質は2時間50分ですが、眠すぎてフラフラしながら歩いていたのでかなりペースが落ちています。
ここではカップ春雨をいただきました。
お湯を入れて3分で出来上がるやつで、あたたかいものを口にできるのはありがたいです。
朝の琵琶湖の景色を眺めながらひたすら歩きます。
普段ランニングをしていて、100kmのウルトラマラソンにも出場しますが、ウォーキングはランニングにはないダメージがあります。
使う筋肉が走りと歩きでは異なっていて、歩くという同じ動作を繰り返すと時間も長いだけに筋肉の疲労蓄積が大きくなります。
疲労が蓄積してくると歩幅が小さくなり、すり足に近い歩きになっていくこともあり、足の裏にマメができやすくなります。
マメができる経験を繰り返していると、足の裏がマメだらけになっても耐えられるようにはなってきますが、やはりマメができない方が楽です。
歩く前に足の裏に保護クリームを塗っておくと、マメができにくくなり、効果はバツグンです。
琵琶湖の南端、瀬田川ぐるりさんぽ道を進んでいきます。
100km付近に第4CPがあります。
第4CP、98.6km地点のアクア琵琶に到着。
到着タイムは20時間42分。
第3CPから第4CPまでの約10kmを2時間16分、まずまずのペースです。
ついに100kmに到達、ここまでくれば残り20km、あと7時間でゴールすればいいので、完歩はほぼ間違いありません。
まだ体力も十分に残っていて、足もダメージが大きいとはいえ動いているので、余裕でゴールできそうです。
瀬田川洗堰を渡って折り返し、琵琶湖の西岸を北上します。
向こうに見えるのが瀬田の唐橋です。
ゴールに向かってひたすら歩きます。
ここまでくれば琵琶湖の西岸に沿ってゴールを目指すのみです。
時速5km~6kmくらいで歩いているつもりなのですが、意外と体のダメージが大きくて実際には時速4kmくらいになっています。
とはいえ、1km15分のペースで進むことができているので、100kmを超えてこの速度で歩けているのは結構いい感じです。
近江大橋の横を通過します。
日差しが強くなり、気温が上昇、暑さで体の水分が蒸発する感じがします。
ゴール地点付近がはるか彼方に見えるようになってきます。
今年の夏は日中の暑い中でのランニングやウォーキングをやってきたので、暑さに対する耐性が増しているのか、まだ頑張れています。
110km地点を通過、到着タイムは23時間9分。
残り10kmです。
秋晴れの日曜日、あちこちでいろんなイベントをやっていて、大勢の人でにぎわっています。
こんな光景を見るのは3年ぶりです。
残り10kmを切ってからがかなりきつく感じます。
なかなか前に進んでいる気がしなくて苦しみながら歩きます。
それでも進み続けていればゴールに到達するのは時間の問題なので、暑さを楽しみながらのんびり行くことにします。
途中で自販機でオレンジジュースを買って飲んだのですが、ものすごくマズく感じます。
体のダメージが大きくなると味覚がおかしくなることがあります。
オレンジジュースはマズく感じるようになることが多いのでリンゴジュースが飲みたかったのですが、オレンジとブドウしかなくて、なんとなくオレンジにしました。
それでも、水分と糖分を補給して少し回復、ゴールを目指します。
とうとう残り2kmです。
いよいよ残り1kmです。
そして、ついに・・・。
ゴールのおごと温泉観光公園に到着。
到着タイムは25時間42分。
ラスト10kmが2時間32分、この暑さでバテバテにしては悪くないペースでした。
ひと休みした後、送迎バスに乗っておごと温泉駅に向かい、電車で帰宅しました。
これだけ多くの人が参加するウォーキング大会に出るのは初めてで、とっても楽しかったです。
CPの通過タイムはこんな感じです。
今回初めてタイツを履いて歩いてみました。
タイツのサポート力で筋肉疲労を軽減できるのではないかと思って試してみたのですが、効果はあったと思います。
序盤のペースが予定より速すぎた割には最後まで足が持ちこたえました。
今までは100kmを超えると1km20分を超えるペースになっていましたが、今回は1km15分でとどまることができました。
ただ、締め付け強かったせいなのでしょうか、内股がかなり内出血していましたが、さほど大きな問題ではありませんでした。
開催3日目くらいまで、雨の予報だったのですが、好天に恵まれて、秋の琵琶湖を存分に楽しむことができました。
スタッフ、サポーター、地元の方々、歩行者のみなさん、ありがとうございました。
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