2022年5月22日、柴又100Kに参加しました。
大会名は「第10回記念大会 柴又100K ~東京⇔埼玉⇔茨城の道~」となっていて、柴又を出発し、江戸川沿いを茨城県の利根川と合流するあたりまで行って折り返すコースです。
今大会は、100km世界選手権の日本代表選考レースを兼ねています。
(画像は大会HPより引用)
午前6時30分に登録の部がスタートし、ウェーブスタートで、順に各ランナーがスタートしていきます。
朝は涼しいですが、日中は晴れて暑くなると予想されます。
十分な練習ができていない状態で、暑くなると相当厳しいかなと思っています。
5月の初めに出場した176キロのレースでは130キロで棄権していて、その時のダメージがまだ残っていることに加えて、長い距離を走る練習がほとんどできていません。
私は6時44分にスタートします。
今回、完走目指してロスタイムを1秒でも少なくするため、走っている間の写真撮影はしていません。
(この写真は大会HPから引用しました)
多くのウルトラマラソンのスタート時間は午前4時半か5時なのですが、この大会のスタート時間は6時半です。
スタート時刻が遅いのは、都内から始発電車で来れる時間にしているかららしいです。
スタート時間が5時なら日が昇って暑くなる前に距離を稼ぐことができるのですが、6時半だとすでに太陽が昇っていて、すぐに暑くなります。
とにかく、完走を目指して走ります。
最初はキロ6分半のペースで走っていきます。
暑くなるとバテて走れなくなることを考えると、キロ6分半では遅すぎて、キロ6分で走りたいところなのですが、足の状態がよくなくてキロ6分半が限界です。
途中、砂利道を走る区間があり、アスファルトよりも走りにくくて足に負担がかかります。
江戸川の風景を眺めながら、淡々と一歩ずつ前に進んでいきます。
30キロまではなんとかキロ6分半くらいで走ります。
しかし、30キロを過ぎると、徐々に足が動かなくなっていきます。
すでに暑さにやられて道端に倒れているランナーを見かけるようになってきます。
先頭のランナーたちとすれ違います。
トップの選手は早いです。
優勝した岡山選手のタイムは6時間16分の大会新記録だったそうです。
すでに暑さにやられてバテバテですが、完走目指して進みます。
フルマラソンの距離である42キロの通過は5時間を少し切るくらい。
47キロのレストステーションでは着替えなどを預けることができます。
昔はレストステーションに靴を預けている人が多かったように思いますが、最近は靴の性能がよくなり、途中で靴を履き替える人はあまりいないように思います。
私は、補給食と飲み物、暗くなった時のためのライトを預けました。
時間短縮のために荷物を預けないことも考えたのですが、補給食などを全部持って走ると負担が大きいので、預けることにしました。
荷物を受け取って、中身を持って、トイレに行って、水を飲んで、頭から水をかぶって、などとやっていると、10分近くかかりました。
制限時間に間に合うかどうか微妙なところなので、時間が気になります。
50キロの通過タイムは6時間20分くらい。
レストステーションでのロスタイムを差し引いてもだいぶペースが落ちています。
50キロを5時間40分で通過できれば、と思っていたので、このペースはかなりやばいです。
しかし、脱水状態になっていて、全然走れません。
多くの給水所には冷たい水があり、氷を提供してくれるところもあったので、少しでも体を冷やし、水分補給をして回復を図ります。
この先キロ9分で進めば完走できる計算ですが、今の状態ではキロ9分を維持することはかなり困難です。
それでも、あきらめずに進み続けます。
給水所に水とスポーツドリンクがおいてありますが、水やスポーツドリンクを体が受け付けてくれません。
飲んだら気分が悪くなって吐きそうになるので、口に含む程度にしますが、水分補給をしないと脱水状態は改善しません。
これはいつものことで、今回はまだ比較的体が水分を受け付けてくれいていますが、この状態になるとほぼ走れません。
キロ10分くらいのスピードで進む分には問題ないのですが、キロ9分で進まないと制限時間に間に合わないので、何とか無理してペースを上げます。
何とか粘って70キロ近くまで進んでいきます。
このコースは1キロおきに距離表示があるのでペースをつかみやすいです。
河川敷のコースは日差しを遮るものがなく、直射日光にさらされながらの走りで、干からびた体がさらに干からびていきます。
70kmを過ぎたところの給水所にコーラを発見。
水が飲めないので、コーラはありがたいと思い、飲むのですが、そのあと急に気分が悪くなります。
どうやら、コーラを受け付けない体になっていたようです。
私はもともと炭酸飲料を飲みなれていなくて、コーラを飲まない人でした。
昔、初めてウルトラマラソンに出場したとき、給水所にコーラが置いてあったので、おそるおそる飲んでみると、甘くておいしくて、水分補給と糖分補給ができて、コーラに感謝しました。
その後は、給水所にコーラがあると、喜んで口にし、コーラの力で走っていました。
そうやって何年もウルトラに出ていたある日、終盤の給水所でコーラを口にした後に気分が悪くなったことがありました。
吐き気がして、力が出なくなり、すでに90kmを走って残り10kmというところまで来ていたのですが、制限時間ぎりぎりで走っていたので回復する時間がとれず、リタイアとなってしまいました。
その後も給水所でコーラを飲んではいるのですが、水よりはましな水分補給という感じで、以前のようにコーラを飲んで元気になることはなくなりました。
今回も、水を受け付けなかったので、コーラなら大丈夫だろうと思って飲んだところ、気分が悪くなり、力が出なくなっていきます。
だんだんと歩くのもやっとの状態になっていきます。
それでもなんとか進み続けます。
75キロを過ぎてさらにペースが落ちていきます。
夕刻になりかけ、もう少し日が傾けば涼しくなる。
日が沈むまで何とか粘れば、そこからペースを上げられる。
そう思いながら、ゴールを目指します。
77キロ付近のエイドには、事前申し込み制でスペシャルドリンクなどを預けておくことができます。
預けておいたスペシャルドリンクで、少し息を吹き返しました。
ところが、ここで大きなミスをしていたことが発覚しました。
80キロ地点の関門閉鎖時刻は18時57分だと思っていたので、その関門は余裕で通過できる、そこからペースを上げて時間内完走を目指そう、と考えていました。
ところが、その制限時間は、大会HPのコース図に記載されていたもので、実際には「参加案内」に記載されている18時08分が制限時刻だったのです。
スタッフに、次の関門の閉鎖時刻は18時08分、残り2.6kmですと言われた時、時刻は17時50分でした。
それを聞いて、動かない足を必死で動かして最後の悪あがきを始めました。
必死で走って80km地点が見えてきたとき、「関門閉鎖まであと8分です」の声が。
もはや全力疾走でも間に合いませんが、それでもあきらめずに必死で走ります。
80km地点を超え、80.6kmの関門に到着したのは18時12分でした。
4分オーバー。
18時を過ぎたら涼しくなるから頑張れると思っていたので、めちゃくちゃくやしい。
それでも、万全でない状態で、ここまでよく頑張りました。
関門閉鎖時刻の認識間違いは、こういうレースではあり得ることなので問題ではありません。
前半に貯金を作っておけるだけの練習ができていなかったことが敗因です。
ウルトラマラソンは簡単には完走できないな。
100kmマラソン出場はこれが31回目。
完走した回数は8回。
毎回、苦しみながら関門との戦いを続けています。
フルマラソンを超えるような長い距離は自分には無理があるように思い、もうやめようかと何度も思うのですが、それでも自分の可能性にチャレンジしたいのです。
次は、9月の丹後ウルトラにエントリーしています。
それまでにしっかり走りこんで次こそは完走を目指します。
今回の5キロごとのスプリットタイム
(画像は大会HPより引用)
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